飲食店や食品に関わる仕事をしていると、必ず耳にする言葉があります。 それが、食中毒予防の3原則**「付けない・増やさない・やっつける」**です。
「そんなの当たり前じゃないか」と思うかもしれません。でも、実際の現場(特に忙しい時間帯!)で、この3つを完璧に守り続けるのは意外と難しいものです。
今回は、15年の品質管理経験(製造メーカー14年、カフェ1年強)から、この3原則を**「現場の仕組み」**として定着させるコツをお話しします!
1. 付けない(清潔・洗浄)
まずは、菌を食材に「付けない」こと。これが第一の砦です。
- 手洗いの徹底: 出勤時、トイレ・休憩の後、盛り付けの前、ゴミを触った後。タイミングを逃さない手洗いが、汚染を広げない最大のポイントです。
- 二次汚染の防止: 生肉を触ったトングで、そのままサラダを盛り付けていませんか?まな板や包丁の使い分け(または都度の洗浄・消毒)を徹底し、菌の「リレー」を断ち切りましょう。
2. 増やさない(迅速・冷却)
もし菌が付いてしまっても、食中毒を起こす量まで「増やさない」ことが大切です。
- 温度管理: 多くの食中毒菌は、10°C〜60°Cの間で活発に増殖します。冷蔵庫は10°C以下(目標5°C)、冷凍庫は−15°C以下(目標−18°C)を死守しましょう。
- スピード勝負: 調理後の食品は出しっぱなしにせず、すぐに提供するか、速やかに冷却して冷蔵庫へ。菌に「増える時間」を与えないことが肝心です。
実際に、調理後に常温でおいていた事による「食中毒」の事例があります。すぐに提供しない場合は、速やかに冷却する事を心掛けましょう。
3. やっつける(加熱・殺菌)
最後は、食材に付いている菌を「やっつける(死滅させる)」ことです。
- 中心部までの加熱: ほとんどの食中毒菌は熱に弱いです。中心部が**「75°Cで1分間以上」**加熱されていることが、安全の証明になります。
- 道具の殺菌: 食材だけでなく、布巾やまな板などの道具も、熱湯や塩素系漂白剤を使って定期的に殺菌しましょう。
まとめ:3原則は「お店の信頼」を守る土台
「付けない・増やさない・やっつける」 この3つが揃って初めて、お客様に安全な一皿を提供できます。
15年の現場経験で分かったのは、どれか一つが欠けてもリスクは一気に跳ね上がるということ。 忙しい時こそ、この基本に立ち返ってみてください。
次回のテーマは:「虫やネズミを『入れない・棲ませない』!プロが教える防虫対策の急所」をお届けします。
